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函館の蕎麦文化を革新した17年-ゼロからミシュラン掲載の名店を築いた男

函館の蕎麦文化を革新した17年-ゼロからミシュラン掲載の名店を築いた男

北海道函館市の歴史情緒あふれる元町地区に、ひっそりと佇む「蕎麦彩彩 久留葉(くるは)」。現在、お店を継いでくれる方を募集しています。

案件概要

譲渡スキーム 事業譲渡
企業名/施設名 蕎麦彩彩 久留葉(くるは)
住所 北海道函館市元町30-7
代表者 加藤英俊

※施設やご利用者のご迷惑になりかねませんので、直接の電話問い合わせや、アポイント無しのご訪問は固くお断りいたします。必ず以下の案件詳細ページを通じて交渉ください。
https://www.tranbi.com/buy/detail/?id=22789

蕎麦彩彩 久留葉(くるは)の外観

売り手様インタビュー

一念発起から始まった蕎麦屋人生

店主の加藤英俊さんが、40代にして会社員からの転身を経てゼロから創り上げたこの蕎麦専門店は、今や地元の常連客に愛され、観光客の口コミにも名が挙がる存在になりました。

彼の人生は、まさに“挑戦”の連続でした。大学を卒業後、一般企業に就職。サラリーマンとして20年以上にわたり誠実に働く一方で、常に心の奥底にあったのは「食に関わる仕事がしたい」という情熱でした。

「本当は料理人になりたかったんです。でも、親の希望もあり進学して会社に入りました。でも、40代になって人生の折り返しに差し掛かったときに、“本当にやりたいことをやるなら今しかない”と決断しました」

当時は蕎麦粉にも触れたことがなかったという加藤さん。まさにゼロからの挑戦でしたが、横浜の人気蕎麦店で修業し、技術を習得。そして2008年、函館に戻り、かつて訪れたこともある飲食店跡地を引き継ぐ形で、「久留葉」を開店しました。

蕎麦彩彩 久留葉(くるは)の料理①

「無国籍蕎麦懐石」という独創性

久留葉の特徴は、「無国籍蕎麦懐石」という独自のジャンル。加藤さんは、蕎麦という素材の持つ多様性と奥深さに魅了され、和の伝統にとらわれない自由な発想で、世界の料理文化と融合させたコース料理を開発しました。

例えば、前菜ではフレンチやイタリアンの要素を取り入れつつ、メインには手打ちの十割蕎麦を提供。デザートも蕎麦を活かした創作スイーツで、蕎麦の持つ可能性を最大限に引き出しています。

「蕎麦って、実は世界中で食べられてるんですよ。フランスのガレットだったり、ロシアのカーシャだったり。そういう世界の蕎麦文化を日本の技法でアレンジして、料理を出す。それが“無国籍蕎麦懐石”なんです」

久留葉は北海道版のミシュランガイドにも掲載。また、知識層や美食家、外国人観光客など幅広い層にリピーターを持つ店となりました。

蕎麦彩彩 久留葉(くるは)の料理②

「地元に愛される店」を目指して

加藤さんが最も大切にしてきたのは、函館という街とそこに住む人々とのつながりです。

「地元の方に通ってもらえる店でありたいというのが、開業時からの想いです。観光客だけを相手にした店では続かない。だから常連さんとの関係を何より大切にしてきました」

実際、開業当初から通い続ける家族や、毎週のように来店する年配のご夫婦など、地域に根差した顧客が多い久留葉。店の空間は、古き良き函館の面影を残しながらもモダンで落ち着いており、誰もがゆったりと時間を過ごせる雰囲気が漂っています。

体力の限界、次の人に託したい

そんな加藤さんが、今あえて事業承継を考えるようになった理由。それは、体力の限界と「次の人に店を託したい」という強い想いからでした。

「久留葉の蕎麦って手打ちだし、仕込みも多いし、体力仕事なんですよ。正直、60代に入って、以前のようには動けなくなってきた。でも、店を閉めたくはない。だから、元気なうちに後継者を探して、しっかり引き継ぎたいと考えたんです」

突然の閉店ではなく、時間をかけて次の担い手に技術や思いを伝える。加藤さんは、「久留葉」という店が、自分だけのものではなく、地域や顧客との共有財産であると考えています。

後継者に求めるものとは?

加藤さんは、技術や味の完全な継承を求めてはいません。むしろ、「自由な発想で、新しい久留葉を創ってくれる人」を歓迎するといいます。

「私と同じ料理じゃなくていいんです。大事なのは、“ここで自分の店をやりたい”という覚悟と、地元の人との関係を大切にする姿勢。それさえあれば、蕎麦職人でなくても構わないと思っています」

また、店名の継続使用も任意とのこと。加藤さんは「久留葉」という名に特別な愛着を持ちながらも、新しい時代には新しい名前でもいいと、あくまで柔軟に考えています。

次なる人生、そして託す未来

現在、後継者はまだ決まっていませんが、加藤さんは「素敵な出会いがあれば、丁寧に引き継いでいきたい」と語ります。

「蕎麦の世界って奥が深い。自分はこれまで“自由な蕎麦”をテーマにやってきたけれど、次の人がどういう表現をするかも楽しみです。私は店を離れても、きっと食や蕎麦には関わり続けると思います」

店を「我が子のような存在」と語る加藤さん。その“子ども”を次に託し、未来に繋いでいくことが、今の最大の願いです。

蕎麦彩彩 久留葉(くるは)の店内

この事業を引き継いでみませんか?

この事業の譲り受けをご希望の方は コチラ から交渉をお願いいたします。

https://www.tranbi.com/buy/detail/?id=22789
※施設やご利用者のご迷惑になりかねませんので、直接の電話問い合わせや、アポイント無しのご訪問は固くお断りいたします。必ず上記案件詳細ページを通じて交渉ください。